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コラム

アイデアとビジネス。事業機会を掴むには。

2018年4月25日アイデア

「どうすればいいアイディアを思いつくだろうか」 「いいアイディアさえあればいつでも起業したい」 「どうすれば独創的な発想ができるだろうか」 起業を考える多くの方がこのような問いに悩んでいると思います。 起業アイディアを見つけることは大切です。 しかし、そればかりに目を向けないで、事業機会につながる起業アイディアだろうか、 自分のアイディアは事業として成立するだろうか、という点も考えていただきたいのです。

まずは熱中できるアイデアを

アイディアを出す最初の段階では、あなたが熱中できること、経験を積んできた分野、 あるいは誰にも言わずこっそり温めてきたフワッとしたアイディアから出発するでしょう。 起業には多くのエネルギーが必要です。 サラリーマン時代より仕事をする時間が増え、給料は減ったというケースも多いです。 結果が出るまでに時間がかかることが多々あります。 そのような困難を情熱を維持して乗り越える方法の一つが、あなたが好きなこと・興味を持てること・熱中できることに関連したことで起業することです。 もちろん、冷静に事業機会をとらえ、自分の興味のないことでも成功している例はあります。 イノベーションを起こした例として、ほかの誰もが経験したことの内容な事態に直面し、しかもそれは多くの場合悲しい出来事や怒りを感じさせるような負の出来事で、 それが強いエネルギーとなって起業に至ったというストーリーです。 こういったことは素晴らしいことですが、皆が皆このような経験をするわけではありません。 それでも普段の生活の中で興味のあること、夢中になることはあるでしょう。 例えば、サッカー観戦が好きだとしましょう。 Jリーグの場合、観客の高年齢化が進んでいるという状況があり、若い人に見に来てもらうためにできることは何かないか、などなど、 今までビジネスとは無縁に見えるようなあなたの関心事も、何らかの形でつながっているでしょう。 「自分の熱中できることが見つからない」 「本当に自分が好きなこと・得意なことはなんであろうか」 このような悩みもまた、起業を考える多くの方が抱えていると思います。 そんなときは、自分ひとりだけで考えすぎないでください。 ぜひ周囲の人に聞いてみてください。 自分では当たり前だと思っていたことが周りの人からみればあなたの強みであることがあります。 当たり前にできるからあなたの強みであるともいえます。 あなたの成長をずっと近くで見守ってきた家族と話せば、あなたが何を好きだったか、何に興味を持ってきたが見つかるかもしれません。 家族だけでなく、友人・上司・知人など、あなたのことをどのように見ているのか、それがヒントになるでしょう。

アイディアをビジネスへ

あなたが素晴らしいアイディアを思いついたら、それが本当にビジネスとして成立するか、つまり事業が継続でき、 あなたや従業員の生活を支えていけるだけの利益が出せるかどうか、稼ぐ仕組みを考えてみる必要があります。 そのとき、次のようなポイントから考えてみてください。

・ターゲット(顧客)は誰か

どういった人があなたの提供するものを必要としていのか、 職業、年収、性別、年齢、地域など具体的に想定してみてください。

・市場規模

起業アイディアを単なるいいアイディアで終わらせず、事業につながるアイディアとして結実させるためには、 あなたのアイディアにより提供されるものがどれほどの人に必要とされているか考えてみてください。 そして、起業するときの市場だけでなく今後の市場予測も重要です。

・価格

あなたのサービスや商品はいくらで提供しますか。 顧客はどのくらいの頻度でそれを購入しますか。 ターゲットとなりうる顧客が平均的にいくらで、どのくらいの頻度であなたの提供物を購入するか検討してみてください。 弾力的な需要と非弾力的な需要というのがあります。 弾力的な需要というのは、ひとことでいうと安くなれば需要が増えるということで、 非弾力的な需要というのは、需要が価格の変動に影響を受けにくいということです。 例えば、生活に欠かせない電気は、料金が多少上昇しても電気を購入しない、という選択をする人はあまりいないでしょう。 一方、有機野菜やオーガニックコーヒーのような商品は、値段が下がれば欲しいという人は一定数いるでしょう。

・利幅

起業にあたってどのくらいに金額が必要で、そのあとの事業運営にどのくらい必要で、売上予測はこのくらいで、何%くらいの利益が出るか、 最初から厳密に計算するのは難しいかもしれませんが、魅力的な事業機会を見分けるためにも少し考えてみてください。

・競争

独創的なサービスで競合がいないように思える起業アイディアは、一見素晴らしいアイディアのようにみえます。 しかし、あなたが競争相手をきちんと見極められているかもう一度確認してみてください。 わかりやすい例をあげます。 コンビニの競合相手は他のコンビニやスーパーマーケットだけでしょうか。 コンビニにいく理由は様々ですが、一つにご飯を買うという理由があるでしょう。 ある人が食事というニーズを満たすためにコンビニを選ぶとき、外食店やデリバリーのお店もライバルになります。 こういった見えづらい、潜在的な競合が存在する可能性があります。 あなたがこれから提供しようと思っている商品やサービスによって満たされるニーズは、 現在はどのような方法によって代替されているのか、ということを見つけてみてください。

ビジネスに繋がるアイディアが見つからない

「せっかくよさそうな起業アイディアが一つ見つかったのに、分析してみたらビジネスにならなそう。」 このような結果になることもあるでしょう。 起業するということ自体思い切った決断で、絶対に成功する見込みがないと起業に踏み切れない、という方もいらっしゃるかもしれません。 それでも、非の打ちどころのない完璧な起業アイディアなどありません。 もう一度あなたのアイディアを見直してみて、修正できそうなとこはないか、弱点をカバーできそうな強みはないか、点検してみてください。 一番最初に思いついた通りに起業プロセスが進むことはあまりありません。

修正や調整を繰り返すのが起業のプロセス

弱みや予想される失敗ばかりを怖がりすぎて何もできないではいけませんし、反対に最初の起業アイディアにこだわりすぎてもいけません。 実際に起業する前の分析は出発点に過ぎません。 起業に失敗する理由探しではなく、あなたのビジネスモデルにつきまとうリスク、それがどのくらいの大きさなのか、 強み・弱みは何なのか、という分析とそれに基づく行動を起こすためのものです。 「やってみなければわからない」といって見切り発車で起業するのではなく、どうしたら成功するか、どのような危険があるかを予測してチャレンジしてみてください。
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