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コラム

最近よく聞くアントレプレナーシップとは

2018年4月24日アイデア

  アントレプレナーシップ(entrepreneurship)とは、辞書的な意味では、 起業家、事業家であることを意味し、必ずしも「起業家」であることではありません。 企業で雇われて働いていたとしても、革新的な技術開発・製品開発に意欲的であったり、 リスクがあっても積極的に挑戦していくような人のことを指します。 「起業家精神」という訳が使われることも多いです。 また、細かい話ですが、アントレプレナー(entrepreneur)という言葉に対して「起業家」という訳が当てはめられます。 ですから、アントレプレナーシップの意味するところは、 起業家であること、起業家精神をもっている状態ということになります。 アントレプレナーもアントレプレナーシップも、言葉として大分普及した分、 使われ方も多様になってきて一つの定義をするのは難しくなりました。 元々日本語にはない概念を輸入した上、アントレプレナーシップに対応する訳語が正式に作られたわけでもないため、 なかなか日本語の一語に訳すのが大変です。 ただ、アントレプレナーには、革新的であるだけでなく、それをビジネスとして管理・運営すること、つまりマネージャーのような能力も要求されるともいわれます。 最近は、アントレプレナーシップ=起業家の意味で使われることが多いような感じでしょうか。 アントレプレナーシップを広く定義すれば、企業で働いていても自分で会社を設立していても個人事業でも、 イノベーションを起こし新しいビジネスを生み出そうとしていることといえると思います。

アントレプレナーになるという選択

既に散々言われていることですが、年功序列と終身雇用を特徴とした戦後の日本型雇用の危機が叫ばれ始めています。 1950年の男性の平均寿命は58歳で、当時の定年が55歳であったことを考えると、 文字通り終身雇用であり、死ぬまで企業が面倒を見てくれるという側面もあったかもしれません。 そういった人を大切にする日本企業の姿勢が、「Japan as NO.1」として賞賛されたこともありました。 こういった従来の慣行が悪いことだとは思いません。 むしろ、この制度の中で世界に稀に見る経済発展を果たし、 今や日本といえばテクノロジーといわれるくらいにまで経済成長を遂げました。 戦後復興を順調に遂げ奇跡的な経済成長を果たした日本と、 治安面や経済面でなかなかうまくいかない国との比較論のような話も出てきました。 しかし、それでも時代は変化し、雇われて働くというスタイルを一部見直すべきではという声が高まりました。 これは、グローバル経済の進展や激しい技術革新競争の中で、 政策判断としてスタートアップ企業の有効性が認識され始めたということに加え、 個々人の生き方・働き方の選択肢として起業が広まってきたともいえると思います。

アントレプレナーになるために

自分の中にあるチャンスと外にあるチャンス

「起業したいけど何で起業するればよいかわからない」 「よい起業アイディアが思い浮かばない」 このようなお悩みは多いかと思います。 アントレプレナーシップの定義づけとして、革新性とかイノベーション、今までに誰も考えたことがなかったもの、 とかいわれると、自分にはなかなか考えつきそうもないと感じてしまうのではないでしょうか。 しかし、ある日ある時突然パッとひらめいたアイディアが、 大成功するビジネスへと導いてくれるなんてことはあまりありません。 アントレプレナーになるためには、地道に考えなければならないのです。 ひたすら考え込んでいてもいい起業アイディアは出てこないので、少し考える枠組みを書こうと思います。 起業の可能性は自分の中と外にあると思います。 自分の中にある起業の可能性というのは、言い換えれば自分の強みです。 強みというのは、スキルや知識、経験いろいろあると思います。 自分で自分を分析するほか、周囲の人が自分に何を求めているのか、 周囲の人に直接聞いてみてもよいと思います。 もう一つの起業の可能性は、自分の外にある可能性です。 現代は変化の激しい時代です。 だからこそ安定を求める傾向も出てきます。 しかし、ちょっと大げさな話になりますが、これまでの歴史においても、状況はずっと変化してきました。 その時代に生き、変化に直面してきた人々にとっては皆、未曾有の事態だったわけです。 それでも過去から学び、新しい発想や技術、努力で乗り越えてきました。 インターネットの登場とそれに伴う技術革新は、確かに歴史上においても特殊な出来事でしょうが、 現代に生きる私たちだけが変化に直面しているわけではありません。 私たちの外の環境や時代、社会状況もアントレプレナーへの道になります。

いつの時代もアントプレナーが必要

特に現代は変化が激しい時代だからこそ、既存の組織や常識を打ち破れるアントレプレナーが必要です。 それに、全く新しい製品や全く新しいビジネスモデルをもって起業するだけが起業ではなく、 今ある商品・サービスを新しい層に販売することや、今ある商品・サービスを改良したり廉価版を提供したりする起業方法もあります。 不安定な時代でピンチに陥ることもありますが、不安定だからこそ、起業により新しさを創り出すチャンスも多いはずです。 自分の中にあるアントプレナーシップを大事にしてみませんか。
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