資金を集めなきゃ、、、融資と投資の違いって?
2018年4月15日資金調達・金融
起業するにあたって資金調達は大きな課題のひとつです。
長年起業に向けて準備してきており、自己資金がある場合はよいかもしれませんが、
学生や主夫・主婦の方、また最近起業を考え初めた方にとっては、実際に起業するにあたっては高いハードルの一つです。
お金がなければできない事業が多いですし、だからといってあまりたくさん借りて返済のリスクを高くしたくないですよね。
多くの人の悩みの種
2017年度の中小企業白書によれば、起業を希望する人が起業に着手していない理由として、
いずれの年代・性別でも、収入減少や失敗時のリスクなどの「起業への不安」が上位になっています。
起業にあたっては様々な不安がありますが、お金に関する不安はかなり大きいのではないでしょうか。
特に生計を支えなければならない立場であれば、なおさら起業には慎重になります。
そこで、こちらのページでは起業に欠かせない基礎知識として、融資と投資に関して書いていきます。
融資とは
融資は、銀行から借りたお金など「負債」であり、決まった期間内に借りた分と利息を払わなければなりません。
貸す金融機関の側からすれば、金融機関がお金を借り入れるときの金利と、貸し出す際の金利との差額でビジネスをしているので、返済は確実にしてもらう必要があります。
貸し出した際に5%の金利であった場合、貸し出し先の企業が急成長しようが赤字であろうが貸した側が得られる金利は変わりません。
ですから、ハイリスク・ハイリターンの企業よりも、安定成長が期待できる企業に貸し出すようになります。
日本では、担保として不動産を設定することが多いですが、起業したばかりだとなかなか担保物件を用意できません。
返済モデルはしっかりと
そんなとき、経営者本人を保証人とすることがあります。
すると、例え法人化していても融資を受けた分の返済責任は個経営者個人にあるため、
会社が倒産した場合などは、個人として借金を背負ってしまうことになります。
起業したばかりで不確実性やリスクの高い頃は要注意です。
マイナス金利政策で銀行がお金を貸したがることもあるかもしれませんが、ビジネスモデルや返済計画はきっちり立ててください。
投資とは
資金調達方法としての投資は、主に株主からの出資で、返済の必要はありません。
そのかわり利益の大小に応じて株主に利潤の配当をし、株主はあなたの会社の一部の保有者ともなります。
投資は銀行などからの融資と違い、出した分のお金が戻ってくるという保証がない分、
投資先の会社が成長し、株価が上がればその分大きな額のリターンがあります。
5社に投資し、そのうち4社失敗でリターンがなくても、残り1社のハイリターンによって利益を得られることがあるため、銀行が融資するときとは違います。
銀行の融資先企業のうち1社でも失敗するとそれはそのまま銀行の損失につながりますが、
投資の場合は(貸し出す側の視点からすると)失敗しても取り返せる仕組みです。
返済義務がないのが特徴
また、投資の場合は返済の義務がないため責任が個人には及びません。
投資を受けて失敗しても個人の財産は守られ、人生が破壊されるようなことはありません。
ただ、株を売るということはあなたの会社の一部を保有してもらうということですから、
経営者本人より多額の投資をする人が現れると、一定の経営権が移行してしまいます。
経営権を維持するためには、投資を受ける計画を練ることも重要です。
永遠の課題、資金調達
起業に欠かせない資金調達をどうするかは、起業家にとって共通の課題でしょう。
経営者個人が借り入れの保証人になっている場合、事業の失敗が人生にまで大きな影響を及ぼし、家族や親族を巻き込むことにもなりかねません。
どんなビジネスにもリスクがあります。
副業・兼業ならまだしも、生業として考えるならば失敗したときのことも十分に考えなければなりません。
社会的にも政策的にも最近は起業が勧められている感がありますが、起業は数の問題ではなく、あなたの人生にも関わる問題です。
アメリカなどでは起業に挑戦して失敗したことは経験を積んだと考えられ、起業に何度も挑戦しやすい風土があるといいます。
「失敗してもいいや」と思って起業する人はあまりいないと思いますが、夢や理念だけでなく、お金のことや失敗をどう取り返すかを考えることも重要です。