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コラム

問題解決の提案という営業手法

2018年4月14日基礎知識

    「営業」という言葉を聞くと、人海戦術を用いた企業の飛び込み営業のようなものが連想され、 これから起業を考えている場合やスタートアップ企業には関係ないと思われるかもしれません。 しかし、直接顧客と会う機会がなくても、インターネットを介して疑問や要望を受けることはあるでしょう。 それに、起業したばかりのころは、こちらから商品やサービスをプッシュしなければ知ってもらうことができません。 そんな時に必要になる営業手法をご紹介します。

話し上手が営業ではない

まず、「話し上手が営業ではない」ということをお伝えしたいです。 以前勤めていた会社で営業の経験があり起業する(した)という場合は 言うまでもないかもしれませんが、営業の経験がない方にとっては、話好きとか話し上手でなければならない、というイメージがあるかと思います。 そんなことはありません。 私は独立・起業する以前、印刷会社の営業として働いていましたが、入社したばかりの頃大きな誤解をしていました。 商品を売るには商品知識を身につけて、商品のすばらしさをいかにうまく伝えることができるかが重要で、話し方、話術を磨かなければならない。 興味を持ってもらえるようなつかみのネタを持たないと、ということを真剣に考えていました。 先輩からも、営業たるものいろんな話題を常にキャッチし、その人の興味にあわせて、 例えばゴルフに興味がある人がいれば、ゴルフだけで15分、30分トークできるようにならなければいけない。 そのような指導もありました。 これが大学出たばかりの新人にはハードルが高く、そもそも「何しに来たの?」と邪魔に思われている環境で一生懸命会話を盛り上げようとするほど、空回りでまったくうまく出来ませんでした。 どこに行っても会話が弾まず、自分に自信をなくしそうなとき、ある先輩から、「新人はそんな雑談で盛り上げようなんて思わないことだ。一生懸命お客さんに商品説明して、お客さんからいろんな事を教えてもらってきなさい。」と言われました。 そこから随分と気が楽になり、「まずは説明頑張って、そのあとお客さんのことをしっかり聞こう」という意識で営業するようになりました。 それ以降私の営業スタイルがまったく変わりました。

営業は会話をすること

以前は私が8割くらい話して、お客さんが「わかりました」「検討します」くらいしか話す場面しかありませんでした。 スタイルを変えた後は、場面によっても変わりますが、半々くらいか、お客さんの話している場面の方が増えました。 お客さんと私が一体どれくらいの割合で話しているんだろうかと言うことに注意を向けると、、 私よりもお客さんが話をしている割合が高いほど、受注へ近づいている実感がありました。 初めは、どううまく話せばいいのかと言うことに悩んでいましたが、そういった事を意識し出してからは、どうすればお客さんに話して頂けるかということを悩むように変わりました。 もちろんこのような営業活動をするような起業形態もあれば、しない起業形態もあると思います。 しかし、いずれにしても大切なのは、創業したばかりで知名度がないからといって自分の商品を一方的に売り込むだけでなく、お客さんの困っていること、必要としていることを理解して、それに合わせた提案や商品開発をすることだと思います。

問題解決の提案

突然ですが、あなたに質問です。 ・激安ハーブティーはいかがですか? ・イライラしたときにくつろげるハーブティーはいかがですか? あなたはどちらのハーブティーを購入しますか? 社会には様々な問題があり、多くの人がいろんなことに悩まされています。 起業を考えているあなたは、そういった問題を解決するために立ち上がろうとしているのだと思います。 起業をして商品やサービスをアピールするときには、どういう問題や悩みがあって、それを解決するにはどうすればよいのかを提案してください。 私が印刷会社の営業をしていたとき心がけていたのも問題解決の提案でした。

商品を売る→問題解決手段を売る

例えば、A4サイズのカラーチラシを1万枚作ったときの見積もりを提出して欲しいと言われたとします。 その時に、「はい、分かりました。すぐに見積作成してお持ちします。」では駄目なんですね。 A4のカラーチラシを作るにはそれなりの理由や問題があるわけです。 例えば ・以前はA32つ折のチラシだったが、経費削減でA4になった ・最近お客さんが減っているのでチラシを作ろうと思った ・今度イベントを開くのでそこの告知をしたい などがあるでしょう。 理由はケースによって違いますが、それを聞くことにより問題を解決できる別の提案ができる可能性があります。 告知であればWEBやDMや広告など他の媒体も検討できますし、経費削減であれば、色数を減らす・紙質を変えてみる・集客であればデザインを変えてみる。

ポジション作りが大事

いずれにしてもA4のチラシの見積もりから土俵が変わってきて、他社と比較されないポジションを確保できます。 それでいて、お客様からの信頼度も上がり、お客様もメリットを得ることができます。 起業家の場合、価格競争に陥ると厳しいですから、他に真似されないポジショニングを探すことも大事です。 話が少しそれましたが、起業したいと思ってサービス内容を考えるときは、お客様の問題を聞いたり、勉強したり、発見したりして、それを解決する提案を是非してみてください。
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