株式会社ブレイクスルーラボ > 起業 > マーケティング > 起業を考えている人からよく聞かれる7つの統計データ

コラム

起業を考えている人からよく聞かれる7つの統計データ

2018年3月4日マーケティング

  起業する時に参考にしたいデータをご紹介。統計という視点から起業を見てみませんか。

7つの気になる統計データをセレクト

「起業したいけどどのくらいの確率で成功するものなのだろう」 「毎年どのくらいの人が起業しているのだろう」 「どのような業種で創業する人が多いのだろう」 「アメリカでは起業家が多いのだろうか」 起業を考えたときに、このようなことが気になったことはありませんか? 統計が全てではありませんが、参考情報として起業に関するデータを知っておくことは重要です。 イメージと実際は違ったということもあるかもしれません。 それでは以下、これから起業することを考える場合に知っておくとよい、7つのデータを2017年版「中小企業白書」を参照してご紹介していきます。

1.男女比

起業する人は、男性と女性どちらが多いのでしょうか。 結論から言うと男性の方が多いいです。 2012年で、起業希望者の66.6%が男性であり、起業家の71.2%が男性でした。 数字でいえば男性の起業家が多いということですが、男性の方が成功しやすいというわけではありませんのでご注意ください。 個人的には男性も女性もあまり関係がないと思いますよ。   ちなみに、私はクルーズ行政書士事務所で一般社団法人の設立及び運営のサポートをしています。そこでのお客さまの割合は6:4で女性のお客さまが多い印象です。 ただ稼ぐだけではなく、社会に貢献しながらビジネスをしていきたい。 子育てがひと段落して、自分らしく働きたい。 そういった女性が増えて行っている印象です。

2.平均年齢

起業家・起業準備者・起業希望者を合わせた男性の平均年齢は49.7歳、同様の数値で女性の場合は52.1歳でした。 これだけみると何らかの仕事の経験を積んでから起業する、という方が多いようです。 とはいっても、学生でも起業できる時代ですし、逆に会社を定年退職してから、それまでの経験を活かして新たに事業を始めるということも大いにあり得ます。 それまでのスキルや人脈を活かして起業すればライバルより有利になることもあるでしょう。 一方、イノベーションを起こす、という意味では今まで全くなかったものを生み出す必要があるわけですから、統計にとらわれず己の道を進むことも大切でしょう。 私の起業家の方との相談で多いのは、男性では、定年退職後に今までの経験を活かして社会貢献したい。女性では、先ほども書きましたが、子育てもひと段落して自分らしく働きたいという方です。 もちろん、私と同世代(30代後半から40代前半)の方も多いですね。 ただ、年齢に関係なく、みなさんエネルギーに溢れ、お客様のために頑張ってたり、頑張ろうとしている姿は私も刺激を受けます。

3.欧米では起業が盛んなのか?−開業率の比較

欧米、特にアメリカでは起業が盛んというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。 実際に統計ではどうなのでしょう。 算出方法が違うので単純比較はできませんが、各国の開業率を比べてみます。 〇各国の開業率(2015) 日本ー5.2% アメリカー9.3%(2011) フランスー12.4% 英国ー14.3% ドイツー7.3%(2014) 年度が若干違いますが、日本はこれらの国と比べると開業率が低いことがわかります。 FacebookやApple、Airbnbなど、最近出てきて世界中に影響を与えた企業というと、アメリカ発の企業が多いですが、開業率としてはイギリスやフランスの方が高くなっています。 ただ、開業率が高ければ必ずしもいいということではないと思います。 創業する人が少ないのは、それだけ一国の経済が上手くいっていて、失業率が低かったり、既存の企業が採用に意欲的であったりする場合もあります。 ただやはり日本の場合は起業に関心がある人自体少ないという現状があります。 やりたいことの実現や、あなたらしい働き方をするために起業するという選択肢もある、ということを広め、幅広い選択ができるようになることが大切だと思います。 私は起業して7年目、日常起業相談が多いので、日本の起業率が低いとは体感的には感じないのですが、実際の数字を見れば、やはり日本は低いですね。 確かに、私が会社員の頃は、周りに起業するから会社を辞めるというような人は一人もいませんでした。 辞めても転職がほとんどでしたね。 確かに起業すると安定的な収入が無くなるという不安もあるのですが、楽しいこともいっぱいあります。 私は起業には向き、不向きがあると思うので、みんなに起業してほしいとは思いませんが、起業したいと思っている人には、そういう起業してよかったという声を沢山の人に伝えたいなと思います。

4.起業家の社会的地位

日本の成功した起業家に対する社会的な評価はどのようなものでしょうか。 前出の四つの国と比較すると、起業して成功すると社会的な地位が得られると考える人の割合が低いです。 18歳〜64歳までに人に調査したところ、日本は起業で成功すれば社会的地位を得られると考える人が60%弱であったのに対し、他の四か国は70%から80%の人がそのように考えていました。 確かに日本では、学生の場合起業より公務員になることや大企業への就職を目指す人の方が多いですし、「出る杭は打たれる」なんて言葉もあるくらい起業に対するイメージは良くありません。 どちらが難しいとか、どちらがより素晴らしいというわけではありませんが、ゼロからビジネスを始めること自体が私にとってはやりがいです。 社会的地位がどうかと言う事よりも、自分の本当にやりたいことをやり、お客様に喜ばれて評価されるということが、社会に評価されるよりも重要なことのように感じます。

5.起業に関心を持った人が、実際に起業に至る割合

「起業したいがアイディアが思いつかない」 「起業したいが、将来が不安でなかなか踏み出せない」 このような方は多いかと思います。 では、起業に関心を持って実際に起業の準備に至る割合はどのくらいなのでしょう。 ここでも前出の四つの国と比較します。 日本ー19% アメリカー20% フランスー9% 英国ー13% ドイツー15% このデータを見ると、日本は起業に関心のある人が起業に向けて何らかの活動を始める割合は高いことがわかります。 確かに、私も長い間起業をするか悩んでいた時期がありました。 会社を辞めて起業すると言うのは確かにハードルが高いように思います。 しかし、最近では副業から少しずつ実績を出して起業する方も増えています。 今できることを一生懸命行い、一気に起業ではなく、一歩一歩地道に進めて行くと言う方法もあるかと思います。

6.起業のしやすさ

世界銀行が発表するデータを用いて、国別の起業のしやすさを見ていきます。 起業のしやすさ順位 英国ー16位 フランス−27位 アメリカー51位 日本ー89位 ドイツー114位 (世界銀行「Doing Business 2017」より) これは起業にかかる日数や手続き、コストなどを比較して出されたランキングです。 起業環境を比較すると、日本は低い順位にあることがわかります。 アメリカもそれほど高いわけではありません。 このデータはあくまで起業のしやすさであり、成功のしやすさではありませんので、日本で起業することを考えていてもあまり悲観しすぎる必要はないかと思いますが、 どういう起業環境、起業家に対する評価・見方の社会で勝負するのかを知ることは大切でしょう。 私の中では、自分が起業した7年前よりも起業しやすい環境のような気がしますが、海外と比較したことがないので、こういう数字を見ると海外はどういう環境なのか気になりますね。

7.企業生存率の比較

開業率が低く、起業しやすさの順位も低いという、これまで起業に関してあまりいい数値のない日本ですが、起業してからの事業の継続性はどのようになっているのでしょう。 こちらもデータの性質が違うので単純比較はできませんが、参考にはなるでしょう。 〇起業後5年後の生存率比較 日本ー81.7% アメリカー48.9% 英国ー42.3% フランスー44.5% ドイツー40.2% 起業してから5年後に市場に残っている企業の割合は、日本が他国と比べて高いことがわかります。 他国では起業後5年で半数以上の企業が市場からの撤退を余儀なくされています。 一方日本では18.3%しか市場から撤退していません。 もちろん個人事業として創業し事業をしている方は含まれませんが、継続性は高い傾向にあるといえます。 ただ、この数字も業界によって全然違うように思います。個人的には、私はあまりこういう数字を気にすることなく、他は他、私は私というように考え、いかにお客様の役に立てるかを考えることが、結局は生き残ることにつながるかと思います。

客観的なデータも忘れずに

いかがでしたでしょうか。 国際比較を交えて起業に関する数値データをご紹介しました。 あなたが起業を考えているならば、イメージや噂だけに惑わされることなく、 どのような起業環境で勝負しようとしているのか、客観性のあるデータから知ることが大事です。 一方、矛盾するようなことを言いますが、データに振り回され過ぎないことも大切です。 統計に出た傾向に、あなたが必ずあてはまるわけではありません。 何より、統計は集めた多くの数値ですが、あなたの起業はあなたの人生にも関わるかけがえのないものです。 統計データを上手く利用して、あなたにとって最良の選択は何なのか、ということを考えてください。
7日間の無料メールセミナーのお申し込みはこちらお申し込みはこちら