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コラム

知的財産権を守るための「商標登録」

2018年5月4日基礎知識

  商標登録について、知っていますか? 起業して、あなたの商品やサービス、ノウハウや技術などを通じて社会に貢献したいという想いがあるかと思います。 それがあなたのオリジナルなものであれば、高い付加価値がつくでしょう。 では、その「オリジナリティー」や「独自性」はどのように担保されるのでしょう。 たまたま同様のサービスをもって起業した人が東京と大阪にいたとしたら、どちらも独自であり、または、どちらも独自とはいえないかもしれません。 あなただけがオリジナルの商品やサービスを持っていると思い込んでいるだけかもしれません。 「独自性」や「オリジナリティー」の担保のためには、独占する必要があります。 社会に広めたいと思っているのに、独占するなんてちょっと矛盾しているように感じるかもしれません。 しかし、起業しその道の第一人者として生きていくためには、あなた独自のものであることを公式に認められることは重要ですし、質のよいものを広めていくことにもつながります。

そのために必要なのが商標登録

商標とは、それをあなた独自の商品やサービス(役務)であると証明するマークやネーミングのことです。 それを特許庁に出願して、認定されれば商標登録が完了します。 文字だけでなく、図形や立体的な3次元のものや音、さらに海外では匂いによる商標登録例もあります。

起業において重要な商標登録

法人を設立して、商標登録するものというと、 ・商品名 ・サービス名 ・サービスの内容 などがまず考えられるかと思います。 例えば、実際に認定されている例として、 ・占星術アロマテラピー(登録5914058) ・ビューティーマッサージ(登録4257827) ・ヘルスエコシステム(登録5300352) などがあります。 専門性の高いサービスを提供する場合、あなたのメソッドやノウハウ、技術が商品となることが多いと思うので、特に商標登録が大事になります。 例えば、あなただけが持つIT技術を生かしてアプリ開発をして起業する場合、勝手にそのサービス名やアプリ名を真似されて利用されないよう商標登録をする必要があります。 商標登録によって、あなたが世に広めたいことを正しく人に伝えることができます。

商標登録をしようと思ったら

あなたが起業し商品やサービスを提供するときに、商標登録をしたいと思ったら、まずは何を商標として出願するか決めましょう。 商品の名前なのか、サービスの名前なのか、それを図やロゴと一緒に登録するのか、などです。 というのも、すでに多くの商品やサービスが商標登録されています。 日本では2016年に実に161,859件もの商標登録がありました。 企業だけでなく、個人で登録している方もいます。 ということは、あなたが登録しようと思った内容や名前がすでに登録されているかもしれません。 その場合商標登録できませんので、注意が必要です。 もう類似の商品や名前が登録されているかどうかは、「J-Plat Pat 特許情報プラットフォーム」(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/all/top/BTmTopPage)というサイトから検索できますので、 確認してみでください。

かかる時間と費用は?

被りがない場合は、出願書類を作成し、特許庁へ出願する、という流れになります。 出願して認定されるまで平均半年くらいかかります。 かかる費用としては、出願時の印紙代として、 ・3,400円 + 8,600円 × 区分数(指定する区分により変わります) また、登録時にかかるお金として、 ・印紙代:5年登録→21,900円 × 区分数 10年登録→37,600円 × 区分数 ・登録料:5年分→21900円×区分数 10年分→37600円×区分数 となります。 ちなみに、区分とは申請する商品・サービスの種類によって特許庁が45種類にわけたものです。 どのように分けられているかという詳細は、以下の特許庁のURLからご参照ください。 類似商品・役務審査基準〔国際分類第11-2018版対応〕 https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/ruiji_kijun11-2018.htm いかがでしたでしょうか。

商標登録であなたの知的財産を守ろう

商標登録は、先に出願したもの勝ちです。 たとえあなたのほうが先にそのサービスを始めたとしても、だれかほかの人が先に出願し承認されれば、あなたは商標登録できなくなってしまいます。 起業した後、オリジナリティーある商品やサービスを展開し続けるために、商標登録が必要と判断した場合には、早めに動き出してみるとよいでしょう。
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